アガ島設定資料置き場

一次創作『ISLE of AGARTHA アガルタの島』のあれこれメモ

ストーリー

『ISLE of AGARTHA アガルタの島』のメインストーリーです。

20240720:プロローグ&第一章追記完了。

プロローグ

消えたアガルタ


一人、また一人…神々が姿を消していく。

神々の島『アガルタ島』から、大女神アガルタが消えてしばらくした頃。女神の泉に、一人の幼い女神ルゥが誕生する。偉大なるアガルタのかわりに現れた幼い神に、アガルタに与する12柱の神々は哀しみ、散り散りになった。生まれたばかりの未熟な大女神ルゥに神々をまとめ上げる力も知恵も無く、ルゥは独りになった。

その時、ただ一人だけルゥの傍に残った運命神ザラクは言った。

『―我らと同じ、黄金の瞳を持つ少年に助けを求めるとよいだろう』

 

黄金色の瞳を持つ青年


汽車に揺られ、船に揺られ、叔母のマヤが暮らすアガルタ島に到着した一人の青年タイガ。島に到着したタイガは、幼い頃遊んだ曾祖父の牧場へ足を運ぶ。しかし長く放置されていたためか、木は倒れ、草は枯れ、建物は風雪に曝され傷み、すっかり荒れ果ててしまっていた。
そこに一人の女性が佇んでいるのを見つけるが、声をかける前に姿を消してしまう――彼女の被っていた帽子を残して。

再会と出逢い


叔母マヤと久し振りに再会するタイガ。牧場で拾った帽子は、この島の町長の娘ルイズのものだと教えてもらう。

『島の人たちとの挨拶がてら、返しに行ってらっしゃいよ。』

ずっと何者かの視線を感じながらもタイガは島を巡り、美しい自然と――失われた活気、そして…元気な素振りをしながらも、夫の死を嘆き悲しむマヤの姿を目の当たりにした。

その日の夜―妖精のような小さな少女が夢に現れ、女神の泉に来て欲しいとタイガに乞い願う。翌日、言われた通りに女神の泉に行ってみると、そこには夢の中に現れた少女がタイガを待っていた。

『わらわは、女神ルゥ――頼む、この島と大女神アガルタを助けてほしいのじゃ!』

目の前で起きている事が信じられず、その場を立ち去ろうとするタイガの前に一人の女性が現れる。

『無知なる我が幼き大女神に、世界を見せてやってほしい』

ツムギと名乗る巫女に、透明な鈴を渡されるタイガ。ルゥはその鈴の中に納まり、しばらくタイガと共に行動する事になった。*1

更に翌日、ずっと一人気を張っていたマヤが体調を崩し寝込んでしまう。そこに挨拶回りの時に出会った青年ジュードが現れ、マヤのかわりに家畜屋の仕事を教えると申し出る。鶏の事をサリナ、牛と馬の事をジル*2、山羊と羊の事をシャーロット、菜園の事をジュードにそれぞれ教えてもらうのだった。

デズモンド卿の襲来


家畜屋の手伝いを始めて数ヶ月、マヤのお産も近付つつある頃―島に見知らぬ人物が現れる。
資産家のデズモンドという男と、その息子のエースを連れて、島の良さをアピールする町長アルノルト。一頻り見て回ったデズモンドは、高らかに笑ってアルノルトに言った。

『実に素晴らしい自然資産ですな!どうです、いっそ島ごとレジャー施設にしてしまうというのは?』
『い、いやいや!とんでもない、そんな事は許されません。島の人々はここの暮らしを気に入っていますし、それに大女神の住まう泉も…』
『神への想いでメシが食えるかね?それに、住人も年々減っているという話じゃないか。都会ならばここまで必死に汗水を垂らさずとも、快適に暮らせましょうぞ』

アルノルトは断固としてデズモンドの提案を拒むが、その日からデズモンドのレジャー施設誘致活動が始まるのであった。*3

苦悩と決意


夏の盛り、ついに産気づくマヤだったが容態が一気に悪化する。あたふたする産婆アマとカンゾウの元に、一人の女性が駆け込んでくる。

『ついに耄碌したかね、ジジイ。先生の出産の手伝いも、ろくに出来なくなったとは』
『わしゃあ、そこまで耄碌しとらん!ナツメ、お前さん一体どこをほっつき歩いて…』
『今はそんな話をしている場合ではないだろう。マヤ、安心したまえ。万事、私に任せなさい。』

アマの弟子ナツメの適切な処置で、マヤは無事男の子――ライトを出産する。

しかし、マヤの心は晴れない。もし島がレジャー施設になってしまえば、家畜屋を続けていく事も出来ない、祖父の牧場も手放さなければいけない…。
苦悩するマヤの姿を見たタイガは、ルゥの後押しもあり、曾祖父の牧場を継いで島を活気づける事を決意するのだった。*4

一章:アガルタ島を救え!

太陽神ダグラスの願い


巫女ツムギから、まずは12柱の長たる2対の神ダグラスとユノに会う事を勧められたタイガ。神とは思えないほど友好的なダグラスは喜んでタイガに協力すると申し出るが、ダグラスの妹神である月神ユノは否定的であった。

『人々の想いが、大女神アガルタの礎。それが失われた…人々が忘れてしまったから、あの方は消えてしまわれた。私は、あの方の愛した人間を赦す事が…できません』

ユノをはじめとする他の神々は、人間に対して快く思っていない者ばかりであった。ダグラスは、まずは神々と対話し、彼らが人々に対して心開く手助けをしてやってほしいとタイガに頼んだ。*5

花神フロリアの願い


ある日、花畑に出る少女の霊の噂を耳にしたタイガ。恐る恐る見に行くと、小高い丘の花畑にある祠の傍で、一人の少女が花を愛でている――その少女こそ、花の女神フロリアだった。
大女神アガルタが消えて島の力はみるみるうちに失われ、島から花が減ってしまった事を嘆くフロリア。更にルゥと同じく、神になってまだ日が浅い己の未熟さを不甲斐なく感じている様子。
フロリアはタイガに、以前のような花が豊かに咲き乱れる島に戻す手助けをしてほしいと願い出る。*6

森神シェーヌの願い


タイガが迷いの森と呼ばれる森の中を進むと、突然開けた所に出る。そこには妖しい雰囲気の洋館がひっそりと建っていた。恐る恐る中へ入ると*7、魔女ようなの出で立ちの女がタイガを出迎える。島の伝説で森の魔女と呼ばれる女性、彼女こそ森の女神シェーヌだった。
シェーヌはアガルタ島とそこで暮らす人々の身を深く案じており、同時に人々のために手を取り合えない神々を恥じていた。しかし島の緑が徐々に元気を無くしており、シェーヌは自然を維持する事に注力しなければならず、人も神も支えてやれない事を嘆いている様子。
シェーヌはタイガに、豊かな緑を増やして、自然の恵みや動物たちの暮らしの手助けをしてほしいと願い出る。*8

愛神カリスの願い


女神の泉から湧き出る水が勢いよく流れ落ちる、めぐみの滝。愛の女神カリスの祠があるはずだが、タイガやルゥが呼びかけてもカリスは姿を現さない。
諦めてその場を後にしたタイガがカリスと出会ったのは―何と、港町リトル・エルシオンのテアトルだった。祠や島を放って夜遊び三昧のカリスを叱責するルゥであったが、逆上したカリスにルゥ自身の未熟さを痛烈に批判されてしまう。
深く落ち込むルゥだったが、カリスに愛の素晴らしさをもう一度教えてやれば考え直してくれるかもしれないと己を奮い立たす。*9

芸術神ミューザの願い


タイガとルゥはカガミ池にあるミューザの祠を訪れる。しかし当のミューザは水面に映った自分の姿に夢中で、まともに取り合わない。怒ったタイガとルゥに池に突き落とされ、ミューザは激昂する。
それと時を同じくして、島や港の人々の宝飾品が無くなるという事件が発生。ヴィンスと共に捜査するタイガだったが、何と無くなった宝飾品はミューザの祠を彩るかのように供えられていた。
事情を訊ねると、悪びれもなく『美しい神に美しいものを献上するのは人間として当たり前』と、自らが人々から宝飾品を取り上げた事を言いのけるミューザ。
宝飾品を皆に返し、ミューザのふざけた根性を叩き直してやろうとタイガとルゥは決意するのだった。*10

風神オルヤの願い


タイガが風来の谷にかかる吊り橋を渡っていると、快晴にもかかわらず突然強風が吹き荒れる。ルゥの言う通り祠へ行くと、風神オルヤが無邪気に笑いながらタイガたちを迎える。
風のように気まぐれなオルヤは、谷を渡ろうとする人間を見つけるとわざと風を吹かせて人々を怖がらせ愉しんでおり、そのせいで谷にある風車は壊れ、オルヤの祠に続く道も塞がってしまっていた。
タイガはルゥに、人々がまたオルヤの祠を訪れる事ができるよう、島の風車を修復してはどうかと提案する。*11

大地神ベルクの願い


タイガの元にダグラスが現れ、神々や島への働きかけに対して感謝の意を述べる。そんなタイガを見込んで、ダグラスは大地神ベルクとの邂逅を試みてほしいと依頼してきた。
アガルタが行方をくらます以前より、人々だけでなく神々とも交流を断絶していたベルク。今こそ神と人が協力し合うべき時だというのに、ベルクは以前と変わらず山の祠でただ黙っているばかりと言う。
タイガはルゥと共に幾度かベルクの元を訪れるが、話す事は無いと冷たくあしらわれてしまう。しかし大地の力は目に見えて衰えており、ある日ついにベルクの祠が落石によって押し潰されてしまう。*12
タイガは住人たちと協力し、ベルクの祠を修復。険しい山を何度も登る人々の姿を見て、ようやくベルクの心が動くのだった。

水神クラミツの願い


入り江にある深い洞窟の奥に、ひっそりと佇むクラミツの祠。タイガとルゥが訪れると神々の怠慢について謝罪をされるが、自身も協力出来そうに無いと言い二人を追い返してしまう。知性の神でもあるクラミツの手がかりを追い、タイガは港の図書館へと向かう。
旧友から水神クラミツについて聞いた事があると言う館長のローレンスが言うには、クラミツは人の叡智の深さに感銘を覚えつつも、その命の儚さに諦めや絶望を抱いていたという。
時を同じくして、ローレンスの孫メリッサがアガルタ島の水源の豊かさに対して生物の活性が低い事を指摘。ローレンスの提案で、同じく孫のフェンネルが経営する教会学校の子供たちを連れて島の水源を辿る授業をする事に。
授業の終わりに祠を訪れたフェンネルとメリッサの口から、水と同じく命もまた巡るのだと聞かされたクラミツは、二人から友の面影を感じ、諦念の心を改めるのだった。*13

炎神アグニの願い


地底火山の奥深くにあるアグニの祠へ何とか辿り着いたタイガとルゥ。しかしアグニはタイガを見るなり烈火の如き怒りを見せる。かつて人間が起こした大火事をアグニの怒りだと言われてから、アガルタの事とは関係無く人間を憎んでいたようで、そのまま追い返されてしまう。
困り果てていたタイガに手を差し伸べたのは、巫女のツムギだった。祭りで使用する神聖なたいまつでアグニの祠にある不滅の炎を取り、大火事以来消えたままになっている島の灯りに火を灯してはどうかと提案される。
全て火を灯したタイガであったが、そこに現れたデズモンド卿が灯りを蹴り倒してしまう。するとアグニが現れ、この炎は不浄な者のみ焼き払うと言いデズモンドを脅し付け追い払う*14。炎を消したアグニはタイガを気に入り、以来友好的に接してくるようになる。

月神ユノの願い


8人の神々の願いを叶えたタイガ。ダグラスはタイガに、神も人も変わる事が出来る可能性を持つのだと共にユノを説得しようと誘われる。しかし神々や人々が変わってもなおアガルタが戻らない事に、ユノは絶望していた。
そこに現れたのは巫女のツムギで、自身の正体を運命神のザラクであると明かす。ザラクは続けて、アガルタは既に消滅し二度と戻らないとユノや他の神々に聞かせる。変化とは時に残酷である事を語り、そして幼き女神ルゥのように良き変化ももたらすとユノに語りかける。
島に誕生した時から立派に成長したルゥを見て、これからはルゥを支えていくとユノは改めて決意するのだった。

運命神ザラクの願い


ユノの心が変化したのを見届けたザラクは、大女神アガルタの後を継ぐための試練をルゥに与える。この試練を乗り越えれば正式な大女神となるが、その後はタイガの傍を離れて女神の泉にある祠で暮らさなければならないと聞き、ルゥは重圧と寂しさで塞ぎ込み、行方をくらませてしまう。
ザラクにルゥの心を救ってやってほしいと頼まれたタイガは、ルゥが生まれた場所であり、安寧の地でもある女神の祠を訪れる。これまで気丈に振る舞っていたルゥであるが、タイガと思い出を語るうちに全ての虚勢が剥がれ、堰を切ったように自らの感情を吐露するのだった。
全てを吐き出したルゥは、改めてアガルタが愛したこの島を守ると決意。弱虫だった幼い神はタイガとの日々で成長し、大女神の試練へと臨む。

夢神ノクスの願い


ルゥが試練のため姿を消した後、ザラクはもう一つの望みをタイガに託す。
12柱の神のうち夢神ノクスのみ現世に祠が存在せず、他の神々とは異なり島に姿を現す事は無いという。ノクスの孤独を癒してやってほしいと言われ、タイガの住む牧場で最も星が美しく見える場所に行くように指示される。
そこに行くとセリオス(牧場の高台で会える謎の青年)がおり、いつものように並んで星空を見上げる。するとセリオスから、もう自分の役目は終わったからここで会う事が出来ないと告白される。タイガが一つ瞬きをすると、目の前にいた筈のセリオスは夢神ノクスに変わっていた。
ザラクの命で人の姿でタイガを監視していたが、タイガの優しさに触れるうちにいつか訪れる別れに恐れを抱くようになったと言うノクス。セリオスとしてタイガの傍にい続けたいと本音を告げるとザラクが現れ、惑星に連れ添う星のように今後もタイガの進む道を導けと言い、セリオスとして島に滞在し続ける事を許される。*15

仮初の大女神ルゥ


12柱の神々の望みを全て叶えたタイガ。ルゥに会いに女神の泉へ行くが、ルゥは浮かない顔。そして、大女神になる事が出来なかったとタイガに明かす。
アガルタが消滅した今、試練を乗り越えたルゥは大女神となる資格がある筈だった。しかし大女神の証は授かる事が出来ず、ルゥは『仮初の大女神』として島を見守る事となった。

番外編

ミハル登場 - 準備中

二章:神々を救え!

準備中

*1:ルゥの鈴を持っている間は歩く度にシャンシャンと音がする。熊よけの鈴かな?

*2:ジュードがキールをわざわざ誘うわけもなく、仮に誘ったとしても100%断られる

*3:4年目あたりに着工する前提で動き始め、1年目の秋にはマスコットガールとしてロビンを島に呼び寄せる。島が活気づいてくると、タイガやミハルの邪魔をするようになる。

*4:ここまでチュートリアル&プロローグ。2年目の春から牧場での一人暮らしが始まる。

*5:ダグラス以外の神々の願いを叶えるとミッションクリア

*6:花屋住人好感度UP、花を植える、花をプレゼントする等、花に関する総合的な行動を一定数こなすとクリア

*7:タイガは基本的に怖がり

*8:切り株を壊した数や木を植えた回数など一定数こなすとクリア

*9:一定人数の好感度を一定値まで上げるとクリア

*10:アトリエ&鍛冶屋住人好感度UP、音楽祭で好成績などの条件を一定以上満たすとクリア

*11:町長への提案後、必要な資材を準備して工務店に依頼する。このイベントが完了してから風車祭が開催されるようになる。

*12:ベルクの力の低下による脆さと、大地の力強さの両方がここで垣間見える

*13:ローレンスの旧友=クラミツ。ローレンスが若い頃、人間の姿をして現れ、友として親しくしていた。

*14:つまり心の穢れたお前だけ焼け死ぬぞと脅した

*15:人間になったわけではないため、これまでと同様に星の出ている夜しか姿を見せない。